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『唯物論研究年誌』

2003.10.01

唯研年誌第8号(2003)
現在のナショナリズム――哲学的な解読

唯研年誌第8号書影

特集 現在のナショナリズム――哲学的な解読

インタビュー:〈癒しの島〉幻想とナショナリズム――戦争・占領・基地・文化目取真 俊
ステイト・ネイション・ナショナリズムの関係――一つの理論的整理平子 友長
歴史構築主義から歴史批評へ石井 潔
社会を剥奪された若者のバーチャル・ナショナリズム中西 新太郎
教育におけるナショナリズム――「心の教育」を中心に池谷 壽夫
「女性国際戦犯法廷」は何を裁いたか――トランスナショナルな実践早川 紀代
スポーツとナショナリズム――変化の過程にある関係性山下 高行
国民社会主義統治下の余暇・スポーツ――KdFとSA有賀 郁敏
韓国民族主義の立場水野 邦彦
アメリカにおける「差異の政治」とナショナリズム――マイケル・ウォルツァーに関する覚書古茂田 宏

レヴュー・エッセイ

最近のナショナリスト文献渡辺 憲正
現代のナショナリズムの「心情」と論理――小熊英二『〈民主〉と〈愛国〉――戦後日本のナショナリズムと公共性』を読んで大串 潤児

研究論文

初期マルクスの「自己活動」概念明石 英人
代唯物論の認識論的枠組み――構成説に立つ投射説(志向説)について武田 一博
ソーシャルエコロジーの射程――「環境的正義」をめぐって福永 真弓
「学級づくり」の社会学的考察――ある小学校教師の総合学習の実践を事例として和田 悠

特別寄稿

「自然における人間の位置」再考の序説――道具と個体性小原 秀雄
※「沖縄タイムス」書評より

「・・・今回で8号を数えるが、その内容は研究論文の掲載だけでなく、これまで沖縄問題への論及を含め、毎回アクチュアルな課題を特集にして、その触発的な編集内容において評価が高い。今号でも、沖縄国際大学の武田一博氏の論考を含む四つの研究論文の他に、「現在のナショナリズム」という特集が組まれ、作家の目取真俊氏への巻頭インタビューと9論文が掲載されており、読みごたえのある内容となっている。・・・インタビューで目取真氏は、沖縄の軍事基地の現状や沖縄教育界の管理強化による閉塞的状況への批判、また近年の日本の沖縄認識である「癒しの島沖縄」がはらむ問題点、さらに沖縄戦の継承や沖縄文学と言葉の問題など多様な課題について、縦横に論じている。・・・」(評者:屋嘉比 収)

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