本コーナーは、「全国唯研Newsletter」に掲載された会員著書についての短評を転載したものです。
(学習の友社、2021 年、税込 1210 円) 過労死・過労自殺の問題は、これから本格的に労働の世界に参入する高校生たちにとって切実な問題である。こうした問題について、愛知県の私立同朋高校の生徒たちが、石井拓児氏との […]
大月書店,2021年,2000 円+税 原著は 2020年にドイツで刊行され大きな反響を呼び 、 同年のノンフィクション3位の売上を記録したという。この間の日本の斎藤幸平『人新世の「資本論」』のような注目のされ方だと思 […]
はるか書房、2021年8月、1800円+税 本書は著者のこの数十年にわたる幸福を主題とする社会学研究の集大成であり、デンマークの社会投資型福祉国家と日本の若者支援との現状対比を中心テーマとしながら、「暗い」現代から未来 […]
農林統計出版、2020年、3200 円+税 本書では、発刊までの7年間で77 回にわたり継続されてきた「環境倫理学研究会」参加者が執筆陣となり、現代環境倫理学における風土論の意義の先端的議論がなされている。編著者の増田 […]
本の泉社、2021 年、2728 円(税別) 環境正義、コモンズ論、共同体論、労働と技術、小農、デジタル革命など、多彩ともみえる論点に著者は近年とりくんできたが、それらが〈変革思想〉に向かって収斂することが本書で示され […]
人文書院、2018 年、4500 円(税別) 本書は冷戦中、そしてその崩壊以後ますます重要な思想家とみなされつつもハンナ・アーレントの思想を、とくに彼女のマルクス誤読(価値のある豊かな誤読)を通して再構成しようという意 […]
水曜社、2021 年、2700 円(税別) 「ドイツの理念・運動・政策」という副題が附された本書は、原理的考察からハンブルク見聞記まで多彩な論考を収める論集である。たとえば日本での「社会」「文化」「社会文化」概念の把握 […]
一粒書房,2021 年,3300 円(税別) 名古屋大学の退職を機に,実に40年間におよぶ研究生活をふり返り,著者自身が編んだ論文集,40年間の研究過程の記録である。今ではデンマークの思想,グルントヴィ哲学の研究者とし […]
本の泉社、2021 年、1819 円(税別) 世の大半を占める〝常識人〟からすれば「幻覚」と「妄想」とは理解しがたい現象で、これらの症状が基準をなしてきたのが統合失調症という病である。けれどもそれは、たんに一部の人々だ […]
(はるか書房、2015年8月、1,700円+税) 長年にわたる著者の青年研究によって培われた知見に基づき、危機的な状況に瀕している現代日本の社会関係をどのように組み変えることが可能なのかを問うた一冊。他者と関わりを持と […]
(ミネルヴァ書房、2016年1月、5,500円+税) 本書は立命館大学産業社会学部の創設50周年を記念した叢書(全5巻)のうちの1巻である。とはいえ、もし読者がそのタイトルや第一印象から、「記念論文集」にありがちな総花 […]
(かもがわ出版、2016年2月、1800円+税) 渡辺治氏が安倍政権を論じた著書は本書で5冊目になるという。渡辺氏は、政治家安倍晋三は論じるに値するだけの存在ではない旨、後書きで述べているが、それにもかかわらず、安倍政 […]